食事

自律神経を整える食事とは?

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自律神経にとって、栄養や食事の仕方はとても大切です。

そこで今回は自律神経を整える食事について紹介します。

タンパク質を積極的に摂取する

自律神経を調整するためにはホルモンが必要となるため、その材料となるタンパク質も十分に摂取することが大切です。
タンパク質は、肉や魚介類、乳製品などに含まれている動物性と、豆類、ナッツ類、大豆製品に含まれている植物性に分類されています。

動物性タンパク質は、少量でもタンパク質を確保しやすく、含まれているアミノ酸のバランスも良く、体内で効率的に利用できるのが動物性タンパク質です。
タンパク質を効率的に摂取して自律神経を整えたい時は、肉や魚、卵を毎食、1〜2品ずつ取り入れてみてください。

ちなみに植物性タンパク質を多く含む食材は、食物繊維やビタミン、ミネラルなども多い傾向にあるので、タンパク質以外の栄養素も摂取したいときにオススメです。

 

血糖値を安定させる

血糖値とは、血液中のブドウ糖濃度のことです。
ブドウ糖は、脳、筋肉、内臓が活動するためには欠かせないエネルギー源の一つで、ブドウ糖を細胞に取り込ませたり脂肪や筋肉などに蓄えたりしてコントロールする役目を持つのがインスリンというホルモンです。

糖質を含む食事して血糖値が上がると、すい臓からインスリンが分泌されて血糖値が下げるようと働き、その後は一定に保たれます。
逆に血糖値が下がりすぎると、アドレナリンなどのホルモンが分泌され、血糖値を上げてバランスをとろうとします。

つまり、血糖値はホルモンによって管理されているのです。

そのため、血糖値が急激に上がったり下がったりすることで、インスリンやアドレナリンなどのホルモンの分泌を制御している自律神経がフル稼働することになります。
そして、自律神経が休まらないことで疲労が蓄積してしまいます。

そこで、血糖値を安定させるために次の4点に気をつけて食事するようにしてください。

①糖質を摂り過ぎない
まずは糖質が少ない食品を選びます。糖質は砂糖など甘いモノ以外に白米やパンにも多く含まれています。
ただし、糖質は体の主要なエネルギー源でもあるので、糖質を全て抜くといった極端な糖質制限は危険です。

また、糖質は液体で摂るほど血糖値が上がりやすいとも言われているので、甘いジュースは控えたほうがいいです。
特に「果糖ぶどう糖液糖」などの人工甘味料は、様々な健康被害のリスクがあるので、ジュースを飲む場合は100%のジュースの方が良いです。
しかし、市販の野菜や果物の100%ジュースは健康的かというと、そうでもなく、作られる過程で食物繊維などの栄養素が失われてしまいます。
なので、健康を意識するのでしたらジュースではなく、生の野菜や果物を食べて栄養を摂取するようにしてください。

 

②GI値の低い食材を選ぶ
血糖値の上がりやすさは、食材によって違います。
食後に血糖値の上がるスピードを数値化したものがGI値です。
数値が高いほど血糖値が上昇しやすいことを意味しています。
低いGI値の食材を選ぶことで血糖値が上がるスピードを緩やかにし、自律神経に負担がかからなくなります。

GI値一覧(外部サイト)
https://www.rakuten.ne.jp/gold/papamama/alpha30_GI.html

 

③食物繊維を意識して食べる
食物繊維は糖質の吸収を抑え、血糖値の上昇が緩やかになります。
さらに、有害な成分を排出して腸内環境の改善にも繋がります。

食物繊維は野菜や果物に多く含まれていますが、市販の野菜や果物のジュースは作られる過程で食物繊維が失われてしまうので、ジュースに含まれている糖質で血糖値が上がりやすくなってしまっています。

 

④食べる順番を意識して食べる
「何から食べる」という順番を意識すると、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。
糖質の吸収を抑える働きがある食物繊維が豊富な野菜をまず食べ、次にタンパク質を多く含む肉や魚、最後に米やパンなどの糖質を含むもの、という順番に食べるといいです。
空腹状態に糖質の多いものを食べると、血糖値が一気に上昇して、その血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌されます。
インスリンは血糖値を下げるときに糖分を脂肪として蓄積しようとするので、血糖値を急激に上げないことが大切です。

 

食事の仕方に注意する

①腹八分目を心がける
消化吸収の際に胃腸の負担が増大すると、心拍数や血圧などの調整が必要になって自律神経を疲れさせてしまいます。
そのためにまず、満腹になりすぎないように腹八分目を心がけましょう。

人間の食欲とは、必要な栄養を食べ物から摂取するためにも必要なもので、自律神経によって管理されています。
もちろん、満腹になりすぎて胃腸の働きを活発にしなければならなくなることでも、自律神経が活動します。

つまり、食事をするたびに満腹になるまで食べてしまうことで、自律神経を過剰に働かせてしまい、疲労が解消されにくくなるのです。

 

②よく噛んで食べる
食事をよく噛んで食べることで、唾液が十分に分泌されます。
唾液には、白米などに含まれるデンプンを分解して消化しやすくするアミラーゼという消化酵素以外にも、様々な成分が含まれています。
その中のペルオキシダーゼという酵素は、抗酸化作用を持ち、活性酸素を除去する働きがあります。
咀嚼が足りないと唾液に含まれるペルオキシダーゼが十分に分泌されないので、一口あたり30回程度を意識して咀嚼すると良いです。

また、唾液が十分に分泌されることで、その他の消化液(胃液や膵液)や胆汁が分泌されるなど、消化吸収にスイッチを入れる役割を持っています。
消化器官を鍛えようにも、胃や腸を意識的にトレーニングできませんが、咀嚼だけが意図的に消化機能を鍛えれるので、ぜひよく噛んで食べることを心がけてください。

 

またその他に、「一度にドカ食いをする」や「夜遅くに食べるといった食習慣」「甘いものばかり食べるという偏食」「ストレスが発散できるからとアルコールを過剰摂取」なども、体のリズムを乱して自律神経に負担をかけるので、こうした食べ方もしないようにしてください。

 

まとめ

・自律神経を調整するために、タンパク質を積極的に摂取する。

・血糖値を安定させるために、糖質やGI値、食物繊維、食べる順番を意識する。

・「腹八分目」や「よく噛む」など、食事の仕方にも注意する。

 

鈴木達也

デスクワークや立ち仕事、多忙な業務で疲労感が溜まった人に。身も心も健康になる、疲労回復のコツをお届け。|サラリーマン&二児の父|過活動膀胱などの様々な症状で病院通い→健康について学ぶ→食習慣・生活習慣の改善→疲労回復インストラクター(有資格者)になる|楊名時太極拳・農業に挑戦中

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