睡眠では、深部体温を下げることや睡眠ホルモンを分泌させることが大切です。
そして、その働きはアミノ酸によってサポートできます。
そこで今回は睡眠の質に重要なアミノ酸の紹介と、就寝前に避けたい食習慣について紹介していきます。
タンパク質とアミノ酸について
睡眠の質を上げるために必要なアミノ酸を紹介する前にタンパク質とアミノ酸について説明します。
体には筋肉や皮膚、血液、そしてホルモンや神経伝達物質の一部や代謝に必要な酸素や免疫など、タンパク質を材料としているものが数多くあります。
タンパク質とは、種類の異なるアミノ酸が複雑に繋がって構成されたもの。
体の中では、タンパク質がアミノ酸に分解され、別のタンパク質が合成するという流れで組織が構成され、更に再び分解される、というサイクルが繰り返されています。
この過程で、アミノ酸の一部は水とアンモニアに分解されて尿として体外へ排出されるため、体にあるアミノ酸の量が減少します。
このため、常に新しいアミノ酸を補給する必要があるのです。
アミノ酸を補給する際には、体内で合成できず、日々の食事で補う必要のある9種類の「必須アミノ酸」が重要です。
それ以外のアミノ酸は体内で合成できるため「非必須アミノ酸」と呼ばれています。
必須アミノ酸をバランスよく含む食材は、卵や肉類、魚類です。
睡眠に重要な3つのアミノ酸
アミノ酸にはそれぞれ期待できる効果があります。
ここでは睡眠の質を上げるために摂取したい3つのアミノ酸について紹介します。
①グリシン
グリシンを摂取することで末梢神経への血流が増加し、手足の末端から体温の放熱を促すという働きがあります。
これによって、深部体温を下げることが期待できます。
人はカラダの深部体温(内部の温度)が下がると眠りやすくなり、睡眠の質が向上します。
グリシンは肉類、魚類、大豆製品、乳製品、アーモンド、鰹節などに多く含まれます。
②トリプトファン
睡眠ホルモンであるセラトニンやメラトニンの材料となるのが、必須アミノ酸の一つであるトリプトファン。
トリプトファンからセラトニンが作られ、セラトニンがメラトニンの分泌を促進します。
トリプトファンは大豆製品、乳製品、鶏卵、魚卵、ナッツ類、ゴマ、蜂蜜、バナナなどに多く含まれます。
③テアニン
テアニンはお茶の旨味成分の一種のアミノ酸で、乾燥させた茶葉に多く含まれています。
気分をリラックさせる作用がある他、眠っている途中で起きにくくするなど、スムーズな眠りを促す効果があります。
睡眠の質を上げるため、避けたい就寝前の食習慣
①眠る3時間前までに、消化の良い食事をする
就寝時間になっても胃腸が働いていると自律神経が休まらず、質の良い睡眠が取れません。
胃で食べたものが消化されて腸まで送られる時間のことを「胃内停滞時間」と言います。
この胃内停滞時間は個人差はありますが、野菜や豆腐は約2時間、ご飯やパン、うどん、鶏ささみ、白身魚、芋は約3時間、赤身肉や赤身魚は約4時間、天ぷらは6時間です。
なので夕食時は眠る3時間前までに、低脂肪かつ低糖質の消化の良い食事を心掛けるようにしてください。
②カフェインの摂取は、眠る8時間前まで
コーヒーやお茶に含まれているカフェインは、脳を刺激して覚醒させる作用があります。
このカフェインの効果は個人差はありますが、5〜8時間ほど続きます。
自分はコーヒーを飲んでも眠れるという方でも少なからずカフェインの影響を受けているので、カフェインの摂取は眠る8時間前までにしてください。
③寝る前に飲酒をしない
アルコールにも覚醒作用があるので寝る前の飲酒は控えてください。
また、お酒を飲むとすぐに寝れるという方もいますが、アルコールは自律神経の機能を低下させてしまうので質の良い睡眠の妨げになってしまいます。
④インスタント食品やスナック菓子を食べる
インスタント食品やスナック菓子には、劣化を防ぐためにリン酸塩という食品添加物が多く入っています。
リン酸塩は、人体に必要な亜鉛の吸収を妨げ、カルシウムの排泄を促す作用があります。
この2つのミネラルは、体にとって非常に重要な成分です。
亜鉛が体内から減少すると、インスリンの調整機能が低下し、血糖値が変動しやすくなります。
血糖値が急激に変動することで、インスリンなどのホルモンの分泌を制御している自律神経がフル稼働することになり、疲労が蓄積してしまいます。
また、カルシウムは「天然の精神安定剤」と呼ばれ、不足してしまうと気持ちが不安定になり入眠を妨げることが考えられます。
まとめ
・グリシン、トリプトファン、テアニン、この3つのアミノ酸は睡眠の質を上げる。
・睡眠の質を上げるため、就寝前の食習慣について気をつける。
"なしお"という名前は、このブログを作る時に命名しました。命名の由来は、「スキルなし、経験なし、人脈なし、学歴なし、コミ力なし」ということで"なしお"です。当時の僕には、何もないと思ってたので、"なしお"という名前を自分に命名しました。
そして、"ない"を、"ある"に変えていく・気づいていくための、"なしお"の奮闘をこのブログに記していきます。その中で、他の誰かに、お役に立つ情報が少しでもあれば幸いです。