太極拳・氣

気とは何なのか?│3つの視点から気の実態に迫る

太極拳・氣

「気」とは何なのか?「気」は存在するのか?

「中国思想」「認知科学」「波動」の3つの視点から気の実態に迫っていきます。

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「気合を入れる」「元気がある」「やる気が出る」「気分が悪い」「気にする」

「気」とは何なのか分からないが、「気」を用いた言葉を普段からよく使います。

しかし、「気」の存在を信じているかと問われると、ほとんどの方が首をかしげるのではないでしょうか。

僕も以前までは、ドラゴンボールだけの話だと思っていました。

しかし、病気で東洋医学を学んだことをきっかけに、「気」についての本を読み、そして、気の存在を確信することで、自ら「気の玉」を作れるようになりました。

 

「気」を自ら操るには、まず、「気」の存在を確信することが第一。

そうはいっても、「気」を信じろと、いきなり言われ、すぐに信じることができる方は少ないかと思います。

そこで、ここでは「気」を確信できるように「中国思想」「認知科学」「波動」の3つの視点から気の実態に迫っていきます。

 

中国思想からの視点

まずは、「気」と最も馴染み深い「中国思想」の視点から解説します。

Wikipediaには、「気」について以下のように説明されています。

『中国思想や道教や中医学(漢方医学)などの用語の一つ。一般的に気は不可視であり、流動的で運動し、作用をおこすとされている。しかし、気は凝固して可視的な物質となり、万物を構成する要素と定義する解釈もある。』

気は目に見えない物質で、宇宙にあるすべての物は「気」で出来ていると考えられています。

日本語にも、「元気」「やる気」「病気」「気が合う」「気を配る」「気まずい」「気が立つ」「気がある」「気にする」など、「気」を使った言葉がたくさんあります。

これは、昔から「気」を感じて生活していたということです。

「気」を使っている言葉を見ると、僕たちが感じている「雰囲気」や「感じ」は、「気」を感じているということになりますね。

「気」の中でも、空気や湿気などの一部は科学で計測できるようになりました。

一方、雰囲気や運気などは、今でも計測できませんが、僕たちは日常的にこの言葉を使っています。

計測できないことは、存在しないものと思いがちですが、あなたもきっと「気」を感じているはず。

例えば、同じ部屋(空間)に怒っている人がいる時、「空気が重い」と感じたことがあるのではないでしょうか?

それが「気」を感じているということです。

 

東洋医学では、体内で血や津液(体液)とともに流れ、臓器や組織の機能を維持することに関わっている生命エネルギーだと考えています。

「気」は、血 や津液(体液)と結びつき、力を発揮します。
「東洋医学 基本の仕組み」には、気と血や津液との関係を以下のように例えています。
『 気は電流のようなものであり、血や津波はモーターなどの 機器に置き換えることができる。 電流が、モーターに使用されることで動力として機能するように、気も血や津液を伴って働く。』
気は、親から受け継いだ先天の気と、体外(食事や呼吸)から取り入れられる後天の気からなります。

気は作用によっても、5つの種類に分かれます。

①推動作用…血や津液の流れの促進や、体の発育などの生命活動のエネルギーとなります。

②防御作用
…西洋医学でいう免疫機能と同じ意味合いです。

③温煦作用
…体温を維持します。

④固摂作用
…血液などが外に漏れないようにしたり、無駄に発汗や排尿をしないようにします。

⑤気化作用
…津液を汗や尿に変えたりします。代謝と同じ意味合いです。

また、「気」には、マイナス(陰)プラス(陽)があります。

人の場合は、心の変化で、気がプラスになったり、マイナスになったりします

そして、その人の「気」と同じような「気」をもった人や物、出来事が集まってきます。

つまり、「プラスの気」を持っていると自分にとって良い人や良い事が引き寄せられ、「マイナスの気」を持っていると自分にとって嫌な人や嫌な事が引き寄せられているということです。

「絶望を希望に変える氣の力」には、『プラスの氣は人生をよいほうへと導きますが、マイナスの氣は人生を困難なほうへと向かわせてしまいます』とも書かれています。

「運気」というように、「気」は人間にとって、生命活動のエネルギーだけでなく、運命までも「気」が関わってきます。

 

認知科学からの視点

次に認知科学の視点から解説していきます。

正確には、認知科学者の苫米地 英人(とまべち ひでと)さんの視点です。

僕が「気」について興味を持つようになったのは、苫米地 英人さんの本がきっかけです。

まず、苫米地 英人さんを知らない方もいるかと思うので、「BOOK著者紹介情報」より紹介します。

1959年、東京生まれ。
認知科学者(機能脳科学、計算言語学、認知心理学、分析哲学)。
計算機科学者(計算機科学、離散数理、人工知能)。
カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、同CyLab兼任フェロー、株式会社ドクター苫米地ワークス代表、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO、角川春樹事務所顧問、米国公益法人The Better World Foundation日本代表、米国教育機関TPIジャパン日本代表、天台宗ハワイ別院国際部長、公益社団法人自由報道協会 会長。

よくわからないですが、とにかく凄そうな肩書ですね。

この方は、200冊以上の書籍を出しており、僕は20冊ほど読みました。

特に好きな本は『「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!』です。

頭がモヤモヤしている方は、是非、読んでみてください。

そんな苫米地 英人さんが「気」について書かれている書籍で、僕が読んだのはこの2冊。

「自分のリミッターをはずす!」は、「催眠編」「気功編」「古武道編」に分かれており、「気」については「気功編」で書かれています。
以前、この本を記事にまとめているので、そちらも参考にしてみて下さい。
【書評】『自分のリミッターをはずす! ~完全版 変性意識入門』で解釈をポジティブにする

ここでは、この2冊を通して、「気」について解説していきます。

苫米地 英人さんは、本の中で「気」について以下のように説明されています。

『気とはこの世に存在しますが、実在しないもの』

これだけ言われてもわからないと思うので、本に書かれている「存在するが、実在しないもの」の具体例を紹介します。

①プラシーボ効果
プラシーボ効果とは。医者によく効く薬だと言われて飲んだのが、砂糖の塊でも、信じて飲めば病気は治るというもの。よく効く薬というものは実在しませんが、実際には病気が治ったので、薬の効果は存在しています。

②幽霊

幽霊が実在していないと思っていても夜の墓場を歩くと、心臓の鼓動が早くなり、つい足早になります。これは、頭では幽霊は実在していないと思っていても、体が勝手に反応しているんです。体にとっては、幽霊は存在しています。

「気」も、この2つの具体例と同じように実在はしないが、存在はしています。

しかし、「絶対にない」と思うと、なくなります。

先程の例にあげた「プラシーボ効果」も絶対に効果がないと思えば、効果がなくなるのと同じ。

「気」を感じるには、まず「気」があると信じ込むことです。

 

次に「気」とは、具体的に何なのかを説明します。

「気」は、物理空間と情報空間に存在するものです。

物理空間に存在する「気」のことを、「先天の気」「後天の気」といい、これは生命エネルギー」のことです。

生命エネルギーとは、太陽光から得られるエネルギー(太陽エネルギー)です。

植物が光合成をする際、二酸化炭素と水から、有機化合物と酸素を作ります。

その時、もともと二酸化炭素と水が持っていたエネルギー量よりも、光合成後に作られた有機化合物と酸素のほうが、エネルギー量が高くなります。

この増えたエネルギーが太陽エネルギー=生命エネルギー=「気」です。

先天の気とは、生命の誕生から代々受け継がれてきた生命エネルギーのこと。

先天の気は母親からしか受け継がれません。

後天の気とは、太陽エネルギーで作られた野菜や果物を食べることで、自分に蓄える気のこと。

牛や豚などの肉類を食べることも、間接的に太陽エネルギーを取り入れています。

 

次に情報空間の観点から説明します。

情報空間とは、頭で考えている空間のことで、気とは、その中の情報のことです。

気がどのように伝わっているのかは、今のところをわかっていません。

しかし、気を出している気功師の手からはさまざまな波長の電磁波が計測されています。

ここで重要なのは、気が伝わる方法ではなく、そこに書き込まれた情報です。

たとえば、光ファイバーの中を見ても、光が通っているだけです。光の中の情報に価値があります。

もう一つの例として、言葉についても考えてみましょう。

言葉は空気が振動して伝わります。

しかし、言葉は空気が振動していることではありません。

空気の振動に書き込まれた情報が言葉です。

「気」も同じで、何かしらの媒体に書き込まれた情報に価値があります。

そして、「気」が情報だとしたら、言葉やネット上のデータのように、活用することができるということです。

 

波動からの視点

「気」と「波動」は、同じものだといわれています。

そこで、ここでは「波動」の視点から解説していきます。

Wikipediaで、「波動」と調べると、2つの「波動」の意味が検索されました。

一つ目は、一般的な「波動」の意味です。

『波動(はどう、英語:wave)は、単に波とも呼ばれ、同じようなパターンが空間を伝播する現象のことである。』
二つ目は、スピリチュアル的な「波動(オカルト)」の意味です。
『波動(はどう、英: Vibration)は、サイエンス・フィクション (SF)、伝統・代替医療、オカルト、疑似科学のラジオニクスなどで使われる生命力エネルギーの概念のことである。多くは、世界は単なる物質と、それと等価の既知なるエネルギーの態様のみではなく、何らかの未知なるエネルギーの態様が存在していると捉えている。』

こちらが「気」と同じ意味だと思われます。

しかし、このWikipediaの解説は少し分かりづらいですね。

もう少し分かりやすく、スピリチュアル的な「波動」について、言い表した表現が「解明される波動の真実」に書かれていたので抜粋します。

『「波動」という言葉は、狭い意味ではれっきとした科学用語です。スピリチュアルな文脈では、波のイメージの連想から、もっと広い意味で使われています。 スピリチュアルの世界における「波動」とは、「現代科学では測定できない、あらゆるものが持つ固有の振動、あるいは波のようなエネルギー」を指します。』

なぜ、あらゆるものが波のようなエネルギーを持っているのか。

それは、あらゆるものが素粒子からできており、この素粒子が常に振動をしているからです。
※素粒子がが常に振動をしていることは、科学的に証明されていることです。

つまり素粒子が集まってできた「あらゆるもの」は振動している=「波動」を持っているということです。

ちなみに素粒子とは、それ以上分解できない、究極的に小さいものです。

原子はこの素粒子からできています。

このあらゆるものというのは、私たち人間を含めた動物や車などの物質だけでなく、人間の感情や言葉、イメージ、出来事なども含まれています。

物質だけでなく、感情や言葉などにもそれぞれ特有の周波数があり、それはそれぞれの「波動」があるということです。

 

スピリチュアル的な波動の特徴に、波動は共鳴しており、波動が同じものは引き寄せあうことがあります。

一般的には、「引き寄せの法則」と呼ばれていますね。

引き寄せの法則で、最も実感できるのは、人間関係ではないでしょうか?

「周りにいる5人の平均が自分である」とよく言いますが、それは同じ「波動」を持っている人が引き寄せあっているからです。

また、今まで仲が良かった友人と急に疎遠になるのは、「波動」が変わったことが考えられます。

感情でいうと、ネガティブ感情のような荒い「波動」を出していると、同じく荒い「波動」の病気や事故を引き寄せてしまいます。

反対にポジティブ感情を出していると、良いことが引き寄せられます

言葉にも「言霊」と言われるように、「波動」をもっているので、普段から良い言葉を心掛けることが大切です。

 

量子力学による深掘り

今まで説明したスピリチュアル的な「波動」は、「量子力学」の波動と共通点が多いです。

苫米地 英人さんも『気の伝達は、もしかしたら量子化通信かもしれません。』と本の中で言っています。

そこで、「量子力学」という科学的に実証されている面から、「波動」について、更に詳しく解説していきます。

そもそも量子力学とは、何なのか?

僕自身、いまいち分からなかったので、書籍やネットで色々調べました。

量子力学について、Wikipediaには以下のように説明されています。

「物理学の一分野で、主として分子や原子、あるいはそれを構成する電子など、微視的な物理現象を記述する力学である。」

この世界にある物質は、さまざまな分子で出来ています。

分子を更に細かく分析すると、分子は原子で出来ていることがわかります。

その原子は原子核とそのまわりを、電子が円を描いて回っている構造です。

 

この原子核と電子は、スピリチュアル的な「波動」の解説でも登場した素粒子で出来ています。

そして、量子とは、粒子と波の性質をあわせ持った、とても小さな物質やエネルギーの単位のことです。

素粒子も量子に含まれています。

原子…化学的性質が現れる(つまり元素としての)最小単位。

素粒子…物質の最小単位。それ以上分解できない、究極的に小さいもの。

量子…エネルギーの最小単位。「粒子」だけでなく、「性質」や「状態」も含まれる。素粒子は量子の一部。

この量子のような極小の世界では、僕たちが常識だと思っている物理法則は通用しません。

簡単にいうと、量子力学とは、「原子より小さい世界の法則」だといえます。

量子について、以下の記事が分かりやすかったので、参考にしてみてください。
30分でわかる量子力学

量子の世界では、僕たちの常識では考えられないことが起こっていますが、科学的に証明されていることです。

 

次に量子力学の2つの原則を「思考が物質に変わる時」という本から紹介します。

※この本は、「引き寄せの法則」などのスピリチュアルな現象の研究や実例を、量子力学、脳科学、エピジェネティクスなどの分野から多数取り上げています。

①観察者効果
観察者効果とは、観察するという行いで、観察される対象が変化するということ。素粒子が誰かに観察されると、無限の選択肢があっても1つに絞られます。観察者がいなければ、選択肢が定まらない状態です。

②量子もつれ

量子もつれとは、2つの粒子が古典力学では説明できない相関をもち、どちらか一方を測定すると、もう一方の状態が確定する性質です。

この2つの原則から本書では、以下のように書かれていました。

「あらゆるものになる可能性を変化させ、現実とするのは意識である。 だからある意識を持って観察するだけで、 あらゆる可能性を持つはずの波動がどうなるかを決定し、 その瞬間意識したもの以外の可能性を消してしまうのに十分なのだ」

「〇〇は、こういうもの」「〇〇は、こうあるべき」「私は、〇〇だ」というような、自分の常日頃の意識が現実になるということですね。

「量子もつれ」について、以下の記事が分かりやすかったので、参考にしてみてください。
【量子力学入門】 量子もつれとは

 

おわりに

2020年12月22日から西洋占星術では、「土の時代」から「風の時代」へと時代が変わりました。

この時代の転換期は200年に一度起こります。

 

「土の時代」から「風の時代」に時代が変わることで、人々の価値観が変わるとされています。

今までの「土の時代」というのは、目に見えるモノ(お金、学歴、地位など)の価値が高かった時代です。

200年前の時代の転換期には産業革命が起こり、その後は蒸気機関、自動車、飛行機、家電など、さまざまなモノが生まれてきましたね。

2020年からの「風の時代」では、どうかというと、目に見えないモノ(情報、知識、信用など)の価値が高くなっていきます。

風の時代を詳しく知りたい方は、以下を参考にしてください。
風の時代 とは?

 

そして、今回紹介した「気」は、目に見えないモノです。

目に見えない「気」は、科学でも解明できていないため、科学万能だと考えられている現代においては、「存在しないもの」だと思われがちです。

しかし、目に見えるモノや科学で解明できているモノだけを受け入れるだけでは、ほんとうの幸せは得られないと思う人も増えてきたのではないでしょうか?

苫米地 英人さんは、本の中で以下のように言っています。

『「気なんてあるのか、ないのかわからない」ではなく、「多くの人が気で病気を改善させているのですから使えるようになったほうがいいに決まっている」という結論をしっかり持つことが大切です。』

僕も科学で解明できていないことは受け入れつつも、「気」という概念は、信じていたほうが合理的だと割り切って考えています。

「気」を自分で使うようになるには、まず、「気」は存在すると確信することです。

今回の記事でまだ確信まではできていないという方や、もっと「気」について知りたいという方は、是非、記事の中で紹介した本も読んでみてください。

「気が不調になると、どうなるのか」「気を整えるには、どうすれば良いのか」を知りたい方は、「東洋医学 基本としくみ」を参考にしてください。

 

「気の玉を作り方」「気による人生の変え方」を知りたい方は、「自分のリミッターをはずす!」を参考にしてください。

以前、この本を記事にまとめているので、そちらも良かったらぜひ。
【書評】『自分のリミッターをはずす! ~完全版 変性意識入門』で解釈をポジティブにする

 

科学的に「気」や「波動」のことをもっと知りたい方は、「思考が物質に変わる時」を参考にしてください。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!

鈴木達也

デスクワークや立ち仕事、多忙な業務で疲労感が溜まった人に。身も心も健康になる、疲労回復のコツをお届け。|サラリーマン&二児の父|過活動膀胱などの様々な症状で病院通い→健康について学ぶ→食習慣・生活習慣の改善→疲労回復インストラクター(有資格者)になる|楊名時太極拳・農業に挑戦中

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