腸といえば消化や栄養素の吸収などを行う器官ですが、実は腸の不調は疲労に大きく繋がっています。
そこで今回は腸について詳しく解説します。
腸の不調と疲労の関係
腸といえば消化や栄養素の吸収などを行う器官ですが、「腸は第二の脳」といわれるように、実は脳とも互いに影響し合う 「腸脳相関」という関係性にあります。
ストレスがたまると、お腹を下す人がいますが、脳がストレスを受けると腸の機能が悪くなります。
一方、神経伝達物質の生産は腸から脳に指令が出されるなど、 腸から脳への関係もあります。
消化や排泄も、胃や小腸、結腸、直腸などの周囲にある神経細胞と自律神経との連携によって引き起こされるため、自律神経のバランスが乱れると腸内環境が悪化しやすくなり、反対に、腸内環境が悪くなっても自律神経のバランスが乱れやすくなります。
つまり、腸内環境を整えることは自律神経の乱れを改善することにつながり、疲労回復にも効果があるということです。
腸の仕組みと働き
○腸の仕組み
腸は、小腸と大腸で構成されています。
小腸は、 十二指腸空腸・回腸に分かれます。
大腸は結腸・直腸に分かれますが、結腸はさらに盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸の5つに分けることができます。
○腸の働き
小腸と大腸の機能は、消化、吸収、排泄の他に、病原菌などから体を防衛する免疫にも大きく関係しています。
腸の働きが鈍ると、どんな不調が起こるのか
免疫機能を担っている小腸の働きが鈍くなると、病原菌やウイルスへの抵抗力が弱まります。
また、 大腸の機能が低下すると排泄力が弱くなり便秘によって、大腸内に老廃物や有害物質を長時間ため込むことになります。
すると、以下のような体の不調を発するようになります。
【便秘によって起こる体の不調】
・肌荒れ
・体臭
・肥満
・冷え、頭痛、肩こり、 疲れやすさ、だるさ
・胃炎、逆流性食道炎
このような不調ばかりでなく、便秘から潰瘍性大腸炎、大腸がんといった大腸に直接関係する疾に発展したり、腸脳相関によってうつ病を引き起こしたりする可能性があるともいわれています。
腸の調子を崩す原因となるもの
腸の調子を崩す原因になるのは、まずは食べ物です。
食物繊維を多く含む野菜や果物をあまり食べない、といった食生活を続けると便秘の原因となります。
また、体をほとんど動かさないと腸の動きが停滞し、腸が持つ本来の機能を果たさなくなります。
もちろん、食べ過ぎやお酒の飲み過ぎは直接的に腸に悪影響を及ぼします。
さらに、腸はストレスの影響を受けやすい臓器です。
ストレス蓄積による自律神経の乱れも、腸の不調をもたらす原因となります。
3つの腸内細菌
腸内細菌は、腸の調子と密接に関係しており、人が食べた食事の栄養分をもとに増殖します。
この細菌は善玉菌と悪玉菌、そして善悪どちらにもなる日和見菌の3つに分けることができ、大腸の中で善玉菌が優勢になると、腸のぜん動運動が活発になって便秘を防ぎ、さらには免疫力が高まります。
しかし悪玉菌が多くなると、ぜん動運動が弱くなり、有害物質や老廃物が体外へ排出されにくくなります。
善玉菌と悪玉菌は腸内で絶えず勢力争いをしていて、善玉菌が優勢になったり、悪玉菌が優勢になったりします。
善玉菌を増やすためには、乱れた生活習慣や睡眠不足などによって疲労をためないことに加え、 腸内細菌の働きを助ける食物繊維やオリゴ糖などの成分を摂るとよいです。
また腸内細菌は、 食物繊維の一部を短鎖脂肪酸 (特に酪酸)という物質に変え、その働きによって外部から侵入した病原菌が腸内で増えるのを防止し、 病気を防ぐ役割も果たしています。
腸内細菌は、腸が持つ免疫機能とも大いに関係しているのです。
【3つの腸内細菌の特徴】
①善玉菌
悪玉菌の増殖を防いだり、 腸のぜん動運動を促したり、ヒトの体に有用な働きをする
②悪玉菌
腸内を腐らせたり有害物質をつくったりする
③日和見菌
善玉と悪玉ともいえないが、 体調が崩れたとき悪玉菌として働く
まとめ
・自律神経や神経伝達物質を通して、腸と脳は相互に影響し合っている。
・小腸と大腸の機能は、消化、吸収、排泄だけではなく、病原菌などから体を防衛する免疫にも大きく関係している。
・小腸の働きが鈍くなると、免疫力が低下し、病原菌やウイルスへの抵抗力が弱まる。大腸の機能が低下すると便秘を起こし、 体の不調を発するようになる。
"なしお"という名前は、このブログを作る時に命名しました。命名の由来は、「スキルなし、経験なし、人脈なし、学歴なし、コミ力なし」ということで"なしお"です。当時の僕には、何もないと思ってたので、"なしお"という名前を自分に命名しました。
そして、"ない"を、"ある"に変えていく・気づいていくための、"なしお"の奮闘をこのブログに記していきます。その中で、他の誰かに、お役に立つ情報が少しでもあれば幸いです。